坂口トモユキ写真展「痛車Z」 | 2012.11.29 – 12.112012.11.29 – 12.11

2012.11.14 イベント情報を追加しました。

展覧会詳細

写真家坂口トモユキによる2009年から2012年にかけて痛車を高精細デジタル撮影したシリーズです。未発表新作を中心に、以前の作品も交えて展示します。会期中、新作写真集「痛車Z」(エンターブレイン)を会場にて先行販売します。また、私家版の冬コミ新刊同人誌写真集「痛車Z+」も同時頒布します。


(c)bushiroad All Rights Reserved. illust:たにはらなつき(EDEN’S NOTES)

「かわいくて、カッコよくて、恥ずかしいクルマたち」(写真集「痛車Z」解説文より)

アニメやゲームの美少女キャラクターの巨大イラストをあしらった車を痛車という。「痛い」とは視線が痛い、恥ずかしい様を意味している。週末の秋葉原の街を艶やかな痛車が疾走する光景はアキバ名物となっている。その車内はおたく部屋をそのまま路上に持ちだしてきたかのようで、複数の液晶モニター、フィギュア、ぬいぐるみ、抱きまくらなどが飾られている。痛車オーナーたちはお気に入りの美少女キャラクターを「二次元の嫁」と呼び、おたく特有のメタ視点で自分たちをネタ化して楽しんでいる。(中略)痛車のステッカーの耐用年数は1,2年のため、撮影を開始した2009年当初の痛車は2012年末の現時点ですでに存在しない。引き続き新作アニメの別の美少女キャラに心変わりして張り替えた人もいれば、車自体を新しくした人、家庭や仕事の事情で全部剥がして「すっぴん」に戻して痛車を卒業した人もいる。それぞれのオーナーたちが手間ひまかけて創り上げた、素晴らしく、楽しく、あっと驚かされる痛車たちの姿はずっと残ること無く、儚くも消えてしまうものなのだ。本作はその痛車たちの姿を高精細デジタル撮影で記録していったプロジェクトなのである。
坂口トモユキ


イベント情報

坂口トモユキ写真展「痛車Z」開催を記念して下記イベントの開催することが決定いたしました。

■トークイベント
現代写真”場外”トーク:「痛車Z」と「工場萌え」は写真作品といえるのか?

日程:12月1日(土)18:00-19:30
会場:pixiv Zingaro
参加費:500円(予約不要)

坂口トモユキ(@tsakajp) 写真家
大山顕 (@sohsai) フォトグラファー/ライター
タカザワケンジ(@kenkenT) 写真評論家/ライター

■レセプションパーティー
日程:12月1日(土)19:30-21:00
会場:pixiv Zingaro
参加費:無料

-トークイベント終了後に行います。どなたでもご参加いただけます。

■ギャラリートーク
痛車オーナーさんとギャラリートーク

日程:12月9日(日)14:00-
参加費:無料(予約不要)

坂口トモユキ
痛車オーナー:サブゴロさん、しのえもんさん(@sinoemon) 他
痛車コラボ・コスプレイヤー:あゃらんさん(@ayaran67)
※ゲスト予定は変更される場合があります。


作者プロフィール

坂口トモユキ
web site: http://tsaka.jp
twitter : https://twitter.com/tsakajp

写真家。1969年香川県生まれ。東京都在住。
東京大学大学院地球惑星物理学専攻修士修了、日本写真芸術専門学校二部卒業。
東京近郊の住宅地をデジタルカメラで深夜に撮影した作品「HOME」で、2008年に写真の会賞を受賞し、マーチン・パーが選ぶ00年代のベスト30写真集 ”Martin Parr’s Best Books of the Decade”に選出される。
写真家故大辻清司の自宅アトリエに残されたあらゆるモノたちを片端から撮影した画像群をFacebookやGoogle+などネットサービスに順次公開していく「大辻清司実験室デジタル補完計画(仮)」http://otsujiproject.net をチームで制作しており、現在も更新公開中。


坂口トモユキ写真展「痛車Z」

日程:2012年11月29日(木)〜 12月11日(火)
12:00 – 19:00 ※水曜定休日
会場:pixiv Zingaro
入場:無料
企画:pixiv
運営:Kaikai Kiki
協力:大岡寛典事務所